ワーキンググループ紹介

分科会としてのWG活動を紹介します



現在活動中のWG(第64期)

非弾性解析WG(第8期)
 主査 高橋由紀夫 (電中研)

1. クリープき裂進展の解析: 改良9Cr-1Mo鋼溶接継手のき裂進展試験に対する非弾性解析を分担実施しています. 現状,クリープ変形があまりよく合わない(解析での変形が小さい)ため,その原因について検討しているところです.
2. A-USCプラント候補材料の非弾性変形特性の調査: A-USCプラント機器の候補となっているニッケル基合金などの耐熱材料の非弾性変形特性について,文献調査によるデータの収集と非弾性解析法に関する検討を行っています.
3. 非弾性解析に基づく寿命評価ガイドラインの作成に向けた検討: これまでにWG内外で実施された研究の成果をもとに,非弾性解析を用いて高温機器の変形やき裂発生寿命やき裂進展寿命を推定する手法をまとめたガイドラインを作る方向で構成や分担などの審議を開始しています.

超合金とそのコーティング材の高温強度評価技術WG(第4期)
 主査 岡崎正和 (長岡技科大)

第Ⅳ期活動として,TBCのボンドコートの基礎物性値の取得,熱サイクルによるTBCの残留応力の変化と熱サイクル損傷の把握,および,その試験法の依存性を調査した. また,従来の基材に対する標準手法に準拠してTBC部材の高温疲労試験を行い,既存手法の課題の抽出と損傷発達挙動に対する試験法依存性についても調査した. これらの成果は第Ⅳ期活動報告書として本年中に出版予定である. なお,今後は,TBC部材の高温低サイクル疲労試験法の標準化を念頭に,疲労損傷挙動とその試験法依存性の調査へと拡張展開する予定である.

はんだの強度評価法WG(第4期)
 主査 伊藤隆基 (立命館大)

2011年9月から第IV期の活動を行っている. 3か月ごとのワーキング開催および各委員の分担研究で,小型サイズ試験片を用いたはんだ強度評価法の確立を目指している. また,第III期に得られた銅-はんだ接合材の強度評価法に関して,2012年8月に講習会を開催し,2013年1月には報告書を出版した. 現在は,Sn-Ag-Cu系を含む15種類のはんだの引張,クリープ,低サイクル疲労,クリープ疲労のデータベース出版を準備している.

高温材料ミクロ組織・強度特性調査WG(第4期)
 主査 長谷川泰士

これまで,実験室で作成したGr.92鋼の溶接継ぎ手について,WGで引き続き調査解析を進め,TypeIV損傷機構の解明研究を推進中. 今年はWGの活動として,予定していた継手の全クリープ試験をほぼ終了し,委員に希望する試験片を順次配布完了。 湘南工大 大谷先生の解析により,磁場の変化と継手のクリープ試験経過時間との対応が見られ,現在組織解析結果との相関を調査中. 解析後の試験片は順次,各委員に渡り,別途組織解析を独自に鋭意進めており,夏から秋にかけて,成果として得られる見通しである.

損傷評価WG(第2期)
 主査 大谷俊博 (湘南工科大)

高温材料のミクロ損傷の統合的が計測・評価法と,その知見を反映した実用的な非破壊評価法の確立を目指して調査研究やラウンドロビン試験をしています. 現在は,EBSD法(電子線後方散乱回折法)による方位解析から,材料特性や損傷評価をするための,標準化法案を策定しています. また非破壊評価法では,ランドロビン試験に向けたクリープ試験片を製作中です.

高温き裂進展試験法WG(第2期)
 主査 田淵正明 (物材研)

平成25年4月26日(金)電力中央研究所 大手町会議室にて,第15回WGを開催した. 「高温クリープおよびクリープ疲労き裂進展試験法標準」の原稿は,ひととおり完成し最終的な議論を行った.原稿の最終チェックが終わり次第,オブザーバの先生方に査読をお願いする予定である.

余寿命診断技術評価WG(第*期)
 主査 野中 勇 (東北大)

火力発電用ボイラの余寿命診断技術の見直しを行っています. これまで,電力と重工から現状と課題を紹介をしていただき,今後,WGで検討すべき課題と分担案を決定しました. 前回から,これまで採用されていない手法について,実機適用性の検討を始めました. 前回はひずみ計測法,SPC試験法,電磁超音波法について議論し,次回は電位差法と非線形超音波法について議論します.



これまでのWG

熱応力と熱疲労WG
高温用材料の組織と強度WG
高温疲労試験のあり方WG
高温疲労破損のクライテリオンWG
金属基複合材料の高温強度WG
寿命・余寿命評価検討WG
高温低サイクル疲労試験法標準WG
微小サンプルWG